西日本高速道路エンジニアリング関西株式会社(村尾光弘代表取締役社長)は九月二十九日、第二京阪道路久御山南第二高架橋高架下(京都府久世郡久御山町)で、点検技術の品質及び技術力の向上を目指すなど教育・訓練の一環として、NEXCO西日本グループによる「点検グランプリ」を開催した。同グランプリは令和元年度から開いており今年が四回目で、グループ各社から競技参加者、見学者ら約百二十人が出席。競技には八チームが参加し、道路構造物の詳細点検業務に従事する社員が、日頃から取り組んでいる点検技術を競うとともに、各競技チームの点検実施方法について参考とすべき点について学ぶなど見学者も含めて総合的に点検スキルを研鑽する場として有意義な〝現場研修〟となった。

冒頭の挨拶で村尾社長は「このグランプリは、日頃培った技術を競い、見てもらい点検技術の総合力を向上させるもので、今年は沖縄からも参加をいただいた。安全・安心のため高速道路構造物の点検作業は今後ますます重要になる。いかに効率良く作業を行うかが大事で、高所作業車による目視点検に加えてドローンや高精細カメラによる点検も必須になっている。当社の中核となる事業であり、日頃の成果をいかんなく発揮し、多様な点検技術に習熟してほしい」と激励した。

競技は、高所作業車、ドローン、高精細カメラの三部門で点検技術を競い合った。どの部門でも、一つ一つの動作について指差呼称を行いながら、迅速に作業を実行。より精度の高いデータを取得するよう各チームがこれまで磨いてきた点検技術を披露した。審査結果は、高所作業車で西日本高速道路エンジニアリング関西(株)京都点検事務所が優秀賞、内外構造(株)が敢闘賞、またドローンは西日本高速道路総合サービス(株)、高精細カメラは西日本高速道路エンジニアリング関西(株)大阪点検事務所がそれぞれ優秀賞を獲得した。

樋口芳行西日本高速道路エンジニアリング関西土木事業本部長は講評で「8チーム全体について、ベテラン技術者だけでなく、若手技術者も参画し、それぞれ熱意のある実技ができていた。点検技術力として重要な『安全で正確に効率的な点検』を行っているという点で、いずれのチームも着実にその技術力を発揮できていた」と高く評価。今回の競技の体験を踏まえ、様々なチームの良かった点、気づきのあった点は積極的に取り入れ、課題があった点は改善し、互いに切磋琢磨して点検技術力の向上を図り、〝スーパーホームドクター〟を更に目指していく。