和歌山県御坊・日高以南の十七市町村や関係団体でつくる「高速自動車道紀南延長促進協議会」(会長=田岡実千年新宮市長)の総会が七日、新宮市内で開催され、田岡会長は今年度に串本町と那智勝浦町を結ぶ「串本太地道路」が国土交通省の直轄工事として新規事業化されたことなどを挙げ「悲願である紀伊半島一周高速道路が現実のものとなってきている」と説明した。
総会では、未事業化区間である新宮市から三重県熊野市の間の早期事業化などを求める決議案を承認した。紀伊半島一周の高速道路は現在、県北部から見ると、紀勢自動車道の「すさみ南インターチェンジ(IC)」までが二〇一五年八月に開通。すさみ町と串本町を結ぶ「すさみ串本道路」(延長十九・二㌔)は今年四月に起工し、順調に工事を進めており、続く「串本太地道路」(十八・四㌔)も事業化された。
那智勝浦町と新宮市を結ぶ「那智勝浦新宮道路」(十五・二㌔)は二〇一五年九月に全線開通しており、熊野川の河口を越えて新宮市と三重県紀宝町を結ぶ「新宮紀宝道路」(二・四㌔)も、昨年十二月に起工式を開催。ただ、新宮紀宝道路を除いた新宮市から三重県熊野市の間(二十一㌔)は事業化されておらず、熊野市から熊野尾鷲道路の「熊野大泊IC」までの「熊野道路」(六・七㌔)についても事業化したものの、未着工のままだ。