大阪府が茨木市大字大門寺他で事業を進める「安威川ダム」の定礎式が十四日に行われ、取材しました。式典には吉村洋文知事も出席し「ダムによる治水効果に期待する」と挨拶し、また報道陣に対しては「ダムを観光拠点にしたいという地元の願いも踏まえて何ができるか考えたい」と語り、ダムに寄せる思いを明かしました。

安威川ダム(ロックフィルダム)は、1967年に起きた北摂豪雨災害(死傷者六十一人)をきっかけに府が構想したものですが、ダム不要論などの議論が沸き上がり、紆余曲折を経て定礎という大きな節目を迎えただけに関係者の喜びもひとしおの様子でした。

2022年春の堤体完成(試験湛水)を予定。堤高76.5㍍、総貯水量1800万立方㍍のダムが稼働すれば、流域の大阪市や摂津市など約八万戸の浸水被害を軽減し、百年に一度の大雨にも対応できる事業効果があり、一日も早い完成が待たれます。

吉村知事(左端)らが礎石を鎮定し、待望の定礎を迎えた

報道陣を前に安威川ダムに対する思いを明かす吉村知事

2022年春の堤体完成へこれから盛り立てが本格化する安威川ダムの建設箇所(右岸側から望む)※湛水=たんすい